290: 通りすがりの名無しさん
ばあちゃんが死んですぐ、ずっと前に死んだじいちゃんと二人して私の夢枕に立った。 
私は普段霊とか見ないので驚いたが、二人は 
「あんたの口の固さを見込んで頼みがある。 
私達の部屋の押し入れの奥に隠してある物を、誰の目にもつかないように処分して欲しい。 
いっそ燃やしてくれ」 
と言ってきた。 
翌朝、一体何が隠してあるのかドキドキしつつ、 
家族に見つからないように押し入れを探ると、古い布袋を発見。 
中を見たら凄い量のラブレターが。 

ばあちゃん 遺品 ラブレター 押し入れ 夢枕

若き日のばあちゃんは、じいちゃんとの交際を親から猛反対されつつ 
駆け落ちに近い形で結婚、実家からは勘当同然である事は私も知っていた。 
中を読むなとは言われてないし、興味に負けて読んだ。 
……もう読んでて赤面するような文面だった。韓国ドラマでもこんなん言わねぇよ、みたいな。 
そしてその文を、あの鬼瓦みたいな顔したじいちゃんが書いたかと思うと無性に笑えて仕方なかった。 

遺品でもあるし、勿体なくてとても処分出来なかった。 
でも他の家族には見せてないし、私が実家を出る際に誰にも見つからないように持ってきた。 
いつか私が死んだら、このネタでじいちゃんばあちゃんをからかい尽くしてやりたい。

【ばあちゃんが亡くなってすぐ「押し入れの奥に隠してある物を処分してほしい」と夢枕で頼まれた結果】の続きを読む